27500円のジャンク詐欺PC

土曜日の朝。

ハードオフで27,500円のジャンク自作PCを見つけた。

正直、最初は微妙に悩んだ。

ケース越しに見えるグラボはどう見てもGTX1080Tiクラス。しかし、ジャンクである以上、グラボが死んでいてもおかしくない。

それでも、ケースの中を覗いた時に妙な違和感があった。

「あれ?この人、結構お金持ってる自作erじゃないか?」

そんな雰囲気が漂っていた。

結局、悩んだ末に購入。

帰宅途中も、

「まあ、1080Tiが死んでても回収できるやろ」

くらいの気持ちだった。

実際、家に帰ってから中を開けてみると、予想以上だった。

CPUは7700だと思っていたら、なんと7700K。

マザーボードはASUS STRIX Z270。

グラボはASUS STRIX GTX1080Ti。

電源はCorsair HX850i。

さらにSamsung 860 EVOが250GBと500GBの2枚。

そしてElgatoのキャプチャーボードまで刺さっている。

ここで確信した。

これはただの自作PCではない。

当時のガチ勢である。

しかも、埃はあるがベトついていない。

白サビもない。

配線も綺麗。

長年使われていたが、大事にされていた雰囲気があった。

まずはWindowsを起動。

GPU-Zを開く。

GTX1080Ti 11GB。

ちゃんと認識している。

ここで少しテンションが上がる。

続いてFF15ベンチ。

昔からジャンクグラボの検証では何度も使っているベンチだが、今回は久しぶりに緊張した。

途中で止まるかもしれない。

ブラックアウトするかもしれない。

しかし、最後まで走り切った。

スコアは9894。

「とても快適」。

この時点でかなり期待が持てた。

さらにOCCT。

VRAMテスト30分。

エラーゼロ。

GPU温度72℃。

ホットスポット84℃。

次はOCCT 3D。

GPU温度80℃。

ホットスポット94℃。

電力は270W近くまで上昇。

2017年の王者が本気を出している姿を初めて見た。

そしてここで思った。

「これ、2017年当時は化け物やったんやろな」

RTXシリーズが出る前。

GTXの頂点。

力こそパワーの時代。

270Wを食いながらゲームを殴り倒すGPU。

これがGTX1080Tiかと、少し感動した。

ところが、ここで事件が起きる。

最後にCPUテストをしようと思い、OCCT CPUテストを開始した。

すると数秒でエラー。

さらに数秒後。

数万エラー。

数十万エラー。

数百万エラー。

最終的には数千万エラー。

思わず笑ってしまった。

「7700K死んでるやん!」

しかし、よく考えるとおかしい。

FF15は完走している。

Windowsも安定している。

GPUも正常。

そこでBIOSを確認してみた。

すると全てが繋がった。

BCLK 103MHz。

All Core 47倍。

実クロック約4.84GHz。

そう。

前オーナーはオーバークロックしていたのである。

しかも結構攻めている。

私はオーバークロック経験がほぼ無い。

つまりこの日、人生で初めてのオーバークロック体験は、

「CPU壊れてる!」

から始まった。

BIOSを初期化。

設定を定格に戻す。

再びOCCT CPUテストを実行。

すると何事もなかったかのように静かに進む。

あの数千万エラーはどこへ行ったのか。

結局、壊れていたのはCPUではなく、前オーナーの夢の残骸だった。

こうして振り返ると、この27,500円は単なる仕入れではなかった。

GTX1080Ti。

7700K。

STRIX Z270。

HX850i。

Elgato。

Samsung EVO。

そして人生初のオーバークロック体験。

全部まとめて27,500円。

せどりをやっているはずなのに、こういう開封の儀が一番楽しい。

結局私は、パーツを所有したいのではなく、宝箱を開けたいのだと思う。

そして今回の宝箱は、ここ数年でもかなり当たりだった。

タイトルとURLをコピーしました